2013年10月20日

第三の男

よくある音響現場の話です。

おそらくマネージャーかなにかであろう第三者が、音響についてあれこれ注文をつけ始めます。その日は特に注文が多く、ギターを上げてくれ、キーボードを上げてくれ、ボーカルを上げてくれ、という事を何度も何度も繰り返しています。

「ギターを上げてください」
(よしよし、ギターが聴こえてきたなあ。でもキーボードが少し小さく聴こえるなあ)
「キーボードを上げてください」
(おっけーおっけー。キーボードもちゃんと聴こえる。あれ、でもボーカルがちょっと弱いなあ)
「ボーカルを上げてください」
(おー聴こえてきた。今度はギターのフレーズが浮き立たなくなっちゃった。)
「ギターをry

おそらくこんな単純な思考なんだと思いますが、そんな事を繰り返していてはバランスが崩壊していくのは火を見るより明らかです。
そもそも音響のバランスは、永遠に上げ続ける事はできません。音響的機材の限界もありますし、ハウリングの限界もあります。大概は一番の弱音であろうボーカルやピアノあたりに合わせる事になるかと思います。そして、その限界はみなさんが思っているよりも早く到達してしまいます。
そもそも、演奏者はうまい人になればなるほどちゃんとバランスをとってくれます。つまり、アンサンブルがきちんとできているんですね。出したいところはちゃんと出す。目立たなくていいところは引くという感じです。
とあるケースでは、演奏者がちゃんとアンサンブルしているにも関わらずそれを壊すような方もいました。バランス的に出なくていい所を演奏者がちゃんと抑えて弾いてくれているにも関わらず、聴こえなくなったから上げてくれという感じです。その後は出るところでボリュームが上がり、バランスが崩壊していきます。

そもそもバランス感覚は人それぞれ違うもので、好みも様々です。ギターの大きめなミックスが好きな人もいれば、キック・スネアの大きめなミックスが好きな人もいるでしょう。ジャンルによるミックスの偏りもかなり大きいです。あらかじめ注文があればそれに近づけられるようにしますし、リハーサルで確認したバランスを元にして本番も臨みます。もちろん私にまかせてくれれば、出来得る限りの全力で良いバランスに仕上げてみせます。

というわけで、素人の第三者があれこれ注文をつけすぎるのはバランス崩壊につながりますよというお話でした。

それは本当に演奏者が望んでいるバランスですか?
あなたが本当に一番聴こえて欲しい楽器はどれですか?
ところであなたはどちら様ですか?
posted by Motty at 01:03| Comment(0) | 日記

2013年10月16日

方法論

半月ぶりのブログになりました。

人には人それぞれのやり方があるのが当然で、それが自分に当てはまらないからといって否定する事は決して出来ません。
機材の選別をみても、Windowsが好きな人もいるでしょうし、Macが好きな人もいるでしょう。ストラト好きやレスポール好き、アンプだってマーシャルやらローランドやらヤマハやらソルダーノやらブギーやらなにやら。マイクも様々、ドラムも様々、トロンボーンも様々、DAWソフトも様々。
演奏方法もまた然りで、楽器の鳴らし方をみても本当に様々な方法があります。スネアの真ん中を叩くのが好きな人もいますし、真ん中をはずした音が好きな人もいるでしょう。管楽器の張った音が好きな人がいれば、やわらかい音が好きな人もいます。オンマイクが好きなPAもいれば、オフマイクが好きなPAもいます。複雑な音作りを好む方もいれば、シンプルな音作りを好む方もいます。もちろん状況によってそれらを使い分けもするでしょうし、無頓着な部分もあれば、拘りの部分もあり。
基本的な部分をしっかり抑えていれば、どんな方法をとっても大きな間違いなんてありません。どれもこれも人それぞれのやり方考え方です。

私も音楽に関わる者として、そういった方法論は自分の中でかなり確立されています。だからといって普段それを得意気にひけらかす事はありませんし、他者の方法論を否定するような事はもちろんしません。また、色んなやり方を吸収して選択もしたいです。
自分の信じる事をひたすらやればいいじゃない。
posted by Motty at 10:42| Comment(0) | 日記